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大阪夏の陣、終盤に猛攻を仕掛けるも勝ち越しならず、F.C.大阪とドロー。
当初は雨予報だったJFL第16節・アウェー花園でのF.C.大阪戦。天候は初夏の陽気を一気に通り越して真夏。じっとしていても汗が吹き出す。敵地・東大阪市花園サッカー場に乗り込み今季初の3連勝を狙った我らがヴィアティン三重だったが、終盤にF.C.大阪を追い込みながらも最後は決めきれず、1-1のドローで勝点1を手にした。
難敵・F.C.大阪との引き分けを良しとするか、勝ちきれなかったもったいないドローとするか。とは言えこれで5試合連続負けなし。試合内容を振り返ればポジティブな要素は多いドローだったと言える。
△ F.C.大阪 1-1 ヴィアティン三重 △
(前半1-1・後半0-0)
- 10分:⑱久保吏久斗・F.C.大阪
- 30分:⑱佐藤洸一・ヴィアティン三重
試合終了後・山本監督代行コメント
山本監督代行・試合総括:試合の入りは決して悪くはなかったのですが、相手の外からの勢いある攻撃に対して簡単に上げさせてしまった、引きすぎてこぼれ球を拾えない場面が三度ほどありました。そこで失点してしまったことが悔やまれますが、その後はしっかり繋ぐこともできていましたし、空いているところにボールを運んでそこから厚みのある攻撃はできたと思います。いい時間帯にFKから同点に追いつくことができたので落ち着いて試合を進めることができました。
F.C.大阪さんがフィジカルの強い選手をスタメンに入れてきましたので、手こずらされると思っていました。そこは選手たちが声を出し合ってよく防いでくれたと思います。
一方、後半に入って相手に疲れが見えてきた時に、前への推進力、相手の裏を取るような動きが少なかったことが終盤に決め切れない、勝ち切れない要因になったと感じます。
VTM:F.C.大阪は前線へのロングボール、フィジカルの強さという特徴があげられると思いますが、今日の守備陣はそれに対するための起用ということでしょうか?
山本監督代行:そうですね、フィジカルももちろんなんですが、メンタリティで相手より勝ることができるメンバーで臨みました。それについては全員がよくやってくれたと思います。
VTM:先ほど言われた「攻撃の推進力」についてですが、これからの試合に向けてどのような手を入れて改善しますか?
山本監督代行:ヨーイドンで裏を取りに行く動き(ロングボールを前線に放り込んで一気に狙う動き)だけでなく、タメを作りながら、今だ!というタイミングでスピードに乗った突破が生まれてくると、相手が嫌がる攻撃ができるのではないかと思いますので、次に向けて修正していきます。
VTM:次はいよいよ今季初の三重ダービーです。一言ください。
山本監督代行:大切な一戦ですし、相手にとって不足はありません。選手の想いも、サポーターのみなさまの想いも一緒になって、一丸となって、チャレンジしたいと思います。今日はありがとうございました。
※上記コメントは単独インタビューでの内容です。公式会見の模様は下記動画で御覧ください。
佐藤洸一選手・試合後コメント
VTM:今季初ゴール!得点シーンを振り返ってください。
佐藤洸一選手コメント:得点シーン…、ナイスボールでした!笑
VTM:ハッシー(⑯橋本拓門)のフリーキックが良かった?
佐藤洸一選手:本当にいいキックでした。いいボールが来たので。ひとつ前のフリーキックもすごくいいボールが来たのに決められなかったので、2度目で決めることができてよかったです。
VTM:序盤から相手の守備陣との激しい駆け引きがとても見応えがありました。そこはいかがでしょうか?
洸一選手:そうですね、もうちょっと上手くできたかなと思う部分はありますが、何はともあれ今季初ゴールを決められて良かったです(めっちゃ笑顔)。
VTM:次は、鈴鹿ポイントゲッターズとの三重ダービーです。ひとことください。
洸一選手:とても大切な試合ですし、負けずに来ているので、結果にこだわり、サマーブレイク前にしっかり勝って終わりたいと思います。サポーターのみんなも僕らと同じ様に絶対に負けたくないダービーだと思いますので、その気持ちを自分たちが背負って闘いたいと思います。勝点3取ります。
酒井達磨選手・試合後コメント
VTM:得点の期待がかかる達磨選手!何度も惜しい場面がありましたが、特に終盤のヴィアティンの勢いだった時間帯を振り返ってください。
酒井達磨選手:後半は暑さでみんなキツくて、足が止まってきていて、サイドからクロスが上がる時にもう少しゴール前に人数が欲しかったですね。常に1枚、2枚しか入ってこれてなかったので、あそこで3枚、4枚入れるようにすればもっと得点できると思うので、次のホーム・鈴鹿戦ではそこを改善して勝ちたいと思います。
VTM:達磨選手の2点目、3点目にみんな期待していると思います!サポーターに向けてひとことください。
達磨選手:本当にいつもあたたかい応援をありがとうございます。ボクのゴールでホームでの勝利をお届けしたいので、頑張って点を取れるように良い準備をして臨みます。
VTM:次はぜひゴールを決めてMIPを獲得してください笑
達磨選手:はい笑 MIPはすごく嬉しかったんですが、アシストでMIPは実は少し恥ずかしいところもあったので、次はしっかりゴールを決めて「誰が見てもお前がMIPだ!」と思ってもらえるように頑張ろうと思います、応援よろしくお願いします!
寺田匡史選手・試合後コメント
VTM:強豪F.C.大阪に対して1失点はあったもののしっかりとした守備ができていたように思います。試合を振り返ってください。
寺田選手:立ち上がりのところでゴール前のプレスが甘くなって失点しました。そこは修正すべき課題だと思います。
VTM:今日の寺田選手のプレー、自己評価をすると何点ぐらいでしょうか?
寺田選手:やっぱり失点ゼロに抑えたかったので…せいぜい50点といったところでしょうか。あとは後ろで受けたボールをクリアではなく、パスで繋ぐことができればもっとチャンスを作れたと思っています。
VTM:とはいえ、特に後半は相手の特徴をしっかりと把握した上で守備ができていたように思いますが。
寺田選手:はい、そこはある程度できていたと思います。
VTM:では、次の鈴鹿戦に向けてひとことください。
寺田選手:三重ダービーですし、しっかりとゼロに抑えて勝ち切りたいと思います。セットプレーではゴールも狙って行きます。ありがとうございました。
前半・立ち上がり10分、大阪怒涛の攻撃に失点。セットプレーから同点に追いつく!
2連勝で好調の勢いを止めたくないヴィアティン三重、対するF.C.大阪はここ5試合で勝ち星ナシ。上位に食らいついていくためにもお互いに絶対に負けられない一戦。
序盤はF.C.大阪のパワフルかつ厚みのある攻撃に圧倒されるヴィアティン、サイド攻撃に対し後手を踏み簡単にクロスを上げさせてしまい、さらにはこぼれ球も拾われてシュートを打たれてしまう。何度かピンチを凌いだものの大阪の勢いは止まらず、10分に強烈なシュートを受け一度はGK㉑加藤大喜が防いだがこぼれ球を詰められて失点。
しかしここで乱れず落ち着きを取り戻して試合を作るヴィアティンの選手たち。なんとしてもゴールが欲しい⑨酒井達磨、前からの執拗なチェイシングでボール奪取、そのままゴールに向かいしっかりと抑えた強烈なシュートを放つが相手GKの好セーブによりゴールならず。
2021JFL 第16節 vsF.C.大阪 ハイライト📹
1点ビハインドとなり早い時間に1点が欲しい前半16分⏱
相手のパスに酒井が走りボールを奪う🦁⚡️そのままゴール前に攻め入ると右足を振り抜く⚽️💨狙いすました強烈なシュートだったが相手GKのファインセーブに阻まれる😭#酒井達磨#ヴィアティン三重 pic.twitter.com/pcrKmN0pIV— ヴィアティン三重 【公式】 (@Veertien_TSC) July 11, 2021
激しいプレーでぶつかり合う両チーム、ファールが増えエキサイト。そしてヴィアティンがセットプレーからチャンスを迎える。左利きの⑩山藤健太、右利きの⑯橋本拓門がそれぞれに正確なキックをゴール前に放り込む。長身で強靭なフィジカルを武器とする相手DF陣を相手に、⑱佐藤洸一と⑨酒井達磨がいやらしい動きを見せながら駆け引きをする。フィジカルでぶつかってくる大阪に対しメンタルをジリジリと削りに行く。
そして迎えた30分、⑯橋本がフリーキックを蹴る。ひとつ前のフリーキックでは⑩山藤が蹴り、⑱佐藤洸一が絶妙のタイミングで合わせたが逸してしまっていたが二度目のフリーキックに見事に合わせて追いついた。橋本のフリーキックも冴え渡った。
2021JFL 第16節 vsF.C.大阪 ハイライト📹
前半29分⏱フリーキックのチャンス🦁⚡️
キッカーは橋本✨ニアに上がったクロスに酒井と佐藤の二人が跳ぶ💨佐藤が頭で決めて同点‼️試合を振り出しに戻す‼️久々のゴールは流れを引き戻すナイスゴール🚀✨#佐藤洸一#橋本拓門#ヴィアティン三重 #ハイライト pic.twitter.com/esHnnwkgeQ— ヴィアティン三重 【公式】 (@Veertien_TSC) July 11, 2021
後半・相手の攻撃には冷静に対処、終盤に怒涛の攻撃を見せるが勝ち越しゴールならず!
1-1で迎えた後半、ハーフタイムに同点ゴールの⑱佐藤洸一に代えてキャプテン⑦塩谷仁を投入。開始早々にシュートを放ち気持ちを見せる。後半に入っても守備では早めのケアでF.C.大阪のロングボールとカウンターに対応、④寺田・③穂積・②大竹の3人が高さでも負けていない。攻撃ではしっかり繋いで形を作る。左サイドの㉘寺下からディフェンスの裏を狙ったダイレクトパスが放たれる。判断が速く緩急のあるプレーで相手を翻弄する。中央では⑤菅野がボールをキープしながら持ち上がり⑨酒井・⑦塩谷と連動する。
猛暑の中での試合とあって選手交代も重要になる。HT⑱佐藤→⑦塩谷、62分に㉘寺下→㉜井上丈、71分に⑩山藤→⑪早坂、90分に⑤菅野→㉕梅村豪を投入、交代で入ってくる選手たちの顔ぶれに選手層の厚さを感じる。スタートのメンバーもサブのメンバーもそれぞれに持ち味を発揮してプレー、しかしロングボールとカウンターを武器にするF.C.大阪、引き気味に守られ簡単には崩せない。
互いに疲れが見え始めた終盤、ヴィアティン三重が度々チャンスを迎えるが相手GK・田中選手の好セーブに阻まれる。何度も押し込んだが勝ち越しゴールをあげることが出来ずにタイムアップ、互いに攻撃的な姿勢を見せ続けた両チームだったが勝点1ずつを分け合った。
猛暑の中での熱いアツい対決は痛み分け。終盤のチャンスを決めきれなかったことで悔しい表情を見せる選手たちではあったが、以前のような暗さ・重さはない。確実に手応えを感じつつ、次の試合に向けて課題を修正・解決してくれるであろうポジティブな雰囲気が感じ取れる。
この試合中も山本監督代行から選手らにかけられるポジティブな言葉が記憶に残った。コーナーキックの時には「ヒロ!(寺下裕貴)狙っていっていいぞ!」とこぼれ球を狙って積極的にミドルを打って行けと声をかける。フリーキックの時には後ろから上がっていく②大竹陸に「リク!決めてこい!」と檄を飛ばし、それに②大竹も「オシーッ!!!」と応え自らを奮い立たせる。
当たり前の言葉かもしれないが、山本監督代行がここ3試合、特に重視しているのは「メンタリティ」の部分だということがわかる。それぞれの選手の良さを引き出すには、選手の良い精神状態を引き出す、その連鎖がチームの良さにもなり、チームの調子の良さがそれぞれの選手のモチベーションにも繋がる相乗効果。
基本に忠実に、当たり前のことをシンプルに。選手たちの強い気持ちを信頼する指揮官のもと、チームがひとつになっていく。次の相手がどれだけ強くとも、三重ダービーのプレッシャーが重くのしかかろうとも、今の彼らなら大丈夫。
ココロひとつに、ヴィアティン三重。
フォトギャラリー①
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公式記録
NEXT MATCH 7/18 日 vs 鈴鹿ポイントゲッターズ
- 第23回 日本フットボールリーグ 第17節
- 試合日程:2021年7月18日(日)
- 対戦相手:鈴鹿ポイントゲッターズ
- 試合会場:朝日ガスエナジー東員スタジアム
- 開始時間:15:00キックオフ