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シュート数19本で無得点、高知に0-3で敗れる。

2021年09月19日 

 

試合を終えて公式記録に目を通す。ヴィアティン三重のシュートは19本、しかし無得点。高知ユナイテッドSCのシュートは7本、そして3得点。サッカーで3点差で負ければ誰もが完敗と言う。シュート本数にシュートの質はカウントされないのでそれだけで判断はできないが、試合内容を思い返すと決して圧倒された印象ではないのに完敗となってしまった。上位枚方に完勝した勢いをそのままに、ホームで連勝を狙ったが、終盤戦に向けてまたしても課題を露呈する結果となってしまった。

 

● ヴィアティン三重 0-3 高知ユナイテッドSC ○
前半 0−2:後半 0-1

  • 16分:⑧西村勇太・高知ユナイテッドSC
  • 33分:⑧西村勇太・高知ユナイテッドSC
  • 75分:㉗中舛健人・高知ユナイテッドSC

 

第23回 JFL第23節・スターティングメンバー紹介

 

試合終了後・山本監督コメント

 

山本監督・試合総括:高知さんは前線に巧い選手、西村選手がいて外から攻める形が主体になっていると予想し、それに対するリスク管理をして入ったのですが、案の定、右から崩されて先制されてしまいました。1点目は仕方ないとして、2点目の判断ミス。これが我々のゲームプランを崩す失点となってしまいました。後半については推進力を上げるためにメンバー交代をして臨みましたが、素晴らしい3点目を決められました。2点取られた後にどちらが1点を取るのかが試合の行方を大きく左右すると考えていましたので、相手に先に取られてしまったことにより勝機をほぼ失ってしまいました。結果的には完敗でした。

 

インタビュアー:今日の試合を終えて残り10節となりました。これからのプランをお聞かせください。

山本監督:今までに課題として捉えてきたものを克服しながらやってきました。これからもそれの繰り返しにはなります。最後は私が落とし込む力であったり、チームがベクトルを合わせて前に進もうというポジティブな気持ちを持って取り組めるかどうかが鍵になると思います。二週間開きますので、ここでわれわれが目指すところ、やらなければならないところを整理して積み上げていきたいと考えています。

 

インタビュアー:前節では4得点、今日は3失点とやや不安定な印象を受けます。その要因についてはどのようにお考えでしょうか?

山本監督:失点の多さ、失点の仕方ですね、枚方戦で4得点しアディショナルタイムに1失点、今日の試合に臨むにあたって枚方戦はもう終わったこととして割り切ったつもりをしていました。しかしどこかに緩みと言いますか、慢心といったものがあったかもしれません。自分たちの油断というところを一番気をつけたこの一週間でしたけれども、そこが出てしまったことが残念ですし、責任を感じております。

 

 

VTM:結果として0-3と完敗にはなりましたが、シュート本数も多く惜しい決定機がたくさんあったと思います。あれだけチャンスを作りながら無得点に終わってしまったことについてどこに問題・改善点があると受け止めていますか?

山本監督:新たな体制になってから今日で10試合目、無得点に終わった試合は今日が初めてでした。今までの積み重ねというのは自分でシュートを打つのか、味方を活かすのか、このどちらかしかありません。その判断は試合を重ねるにつれて成長してきたと思っています。一方で自分のシュートレンジにおける今日のシュートの質は「かなりラフ(雑)」だったように思います。

ここ3試合、ペナルティエリア内での精度アップを目標に掲げて取り組んできましたが、今日の試合でそれが発揮できなかったことについてはチカラがないと受け止めていますので、それはトレーニングを積み重ねて高めていく以外に方法はありません。とは言うものの、シュートまで持っていこうとする意欲は特に後半に多く見られましたので、最後のフィニッシュのところを更に磨いていきたいと思います。

 

キャプテン・塩谷仁選手 試合後コメント

 

VTM:決して押し込まれて圧倒されたという試合ではなかったのですが、ミスから相手を勢い付かせ、後半立ち上がりに決めきることができず、相手を更に勢い付かせてしまったような印象でした。試合を振り返っていかがでしょうか?

塩谷選手:本当にその通りだと思います。失点に関しても完全にやられてしまったというよりは「やらせてしまった」と感じています。もちろん相手がしっかりと決め切ったところに質の高さを感じましたが、最初の失点も、2点目も、更には3点目も淡白な守備になってしまっていたので、防ぐことができる失点だったのではないかと思っています。

 

VTM:ソニー仙台戦(1-4負け)、枚方戦(4-1勝利)、高知戦(0-3負け)という結果でした。チームの勢いとしては少しムラを感じますがどのように改善していきますか?

塩谷選手:今日に関してはかなり多くのシュートを打っていて、フィニッシュのところまでは行っているのに点が取れない…、そこの質を高めなければと思っています。そこさえ噛み合えばもっとチームとしての勢いは高まってくると思います。

 

 

VTM:オーバーヘッド決めてほしかった!相手のキーパーもよく止めてましたね。

塩谷選手:いやー、すごく手応えがあったので決めたかったですね…苦笑 少しずれていたら決まっていたと思いますが、そういうシュートが多かったですね。今日はそういう試合でした。

VTM:前線の選手たちの得点への意識はかなり高まって来ているので決めてほしいですね。特に塩谷選手がゴールを決めて勢いを付けないとチームは勝てませんよ!

塩谷選手:本当にそう思います。そういう責任を持ってゴールを決め、次は必ず勝ちます!

 

 

酒井達磨選手 試合後コメント

 

VTM:決定機はかなりあったので決めたかったですね。

酒井達磨選手:そうですね…前が決めないと苦しい展開になるので、決められるときにしっかり決めて後ろを助けたいと思います。

VTM:リーグは20数試合を終えて誰よりも走り続けてきた達磨選手ですが、コンディションはいかがですか?

達磨選手:いや、ボクよりも走ってる選手はいるのでまだまだ走れると思います。身体のキレは悪いイメージは全くなく、良い状態でこれているので、あとはゴールをひとつずつ重ねていくことでチームの勝利に貢献したいです。

VTM:残り10試合、意気込みを聞かせて下さい。

達磨選手:毎試合同じなんですが、負けられないし、選手たちも勝ちたいという強い想いをもってプレーしているので、勝ってサポーターのみなさんと喜びを共有したいと思っています。勝ってみなさんと喜びたいので一試合一試合、全力で頑張ります。

 

 

高知ユナイテッドSC・西村監督 試合後コメント

 

高知U 西村監督・試合総括:我々のチームは後期始まって未勝利でしたので、早く後期初勝利をあげたいという思いで今日の試合に臨み、選手たちが自分たちでそれを引き寄せてくれたのだと思います。というのも、試合の立ち上がりから、試合前のウォーミングアップから選手間の声がとても良く出ていましたので、彼ら自身が勝利に飢えていた、そして勝利への想いを発揮できた試合だったと思います。ただ、後半の立ち上がりはヴィアティンさんの決まってもおかしくなかったシュートが3本ぐらいはあったと記憶していますので、それは我々に運があったのだと思っています。まだ後期に1勝しただけですので、残りの10試合で前期よりも良い成績を上げていこうと思います。

インタビュアー:特に印象に残っている場面はありますか?

西村監督:やりたいと考えている自分たちのサッカーがあるのですが、やはり相手がどう来るかによって変わってきます。それをどのように判断しながらゴールを目指せるか?というのがテーマでしたので、前からプレスに来られた時には蹴るのではなく、しっかりつないで外す、そういったことがいくつかできていましたので、それが前半の得点に繋がったのだと思います。最初の2得点は練習の成果が出せた場面でした。

記者:今日のヴィアティン三重の印象はいかがでしたか?

西村監督:ひとりひとりの判断が非常に良く、基礎技術も高く、キックの精度やルーズボールを味方につなぐ技術は我々よりもずっと高く、個人の能力が高い選手が多かったです。特に前半は我々の右サイドからかなりやられていたので、後半は右サイドバックを代えました。そこは手を焼いたところです。シュートミスに助けられた場面も多かったですが、フィニッシュまで持ってくるチカラのあるチームだという印象でした。

記者:ヴィアティン三重もシュートまで持っていく場面は多かったものの高知さんが防ぎ切りました。その守備についてはどのように評価されますか?

西村監督:結果的に0点でしたが、入ってもおかしくない場面が多かったのでゼロで抑えたことは良かったですが、まだまだ守備の改善点が見つかった試合だったと受け止めています。

 

前半・主導権を握りながらも警戒していたところで2失点

 

立ち上がりからボールを保持するヴィアティン三重。相手陣地でボールを回し、シュートまで持っていくが硬い守備を崩せず先制点を奪えない。後期に入って未勝利の高知、どのポジションの選手も大きな声を掛け合い、ベンチからも常に細かな指示・修正の声が飛び、勝利への意識の強さを感じさせる。コンパクトな距離を保ちながら統率された動きを見せ、コンセプトの感じられるサッカーを展開する。そして16分、早々に先制点を奪ったのは高知だった。

 

 

続く33分にはディフェンスラインのミスを突かれて追加点を許す。2点を追うヴィアティン三重、その後も積極的な攻撃を見せる。左に入った㉘寺下裕貴のところから何度もチャンスメイク。積極的にシュートを狙う㉘寺下、GKのナイスセーブに遭い決められない。カウンターから⑨酒井達磨が抜けたす場面、フリーキックの場面でも決めきることができず2点ビハインドで後半へ。

 

 

後半・攻撃の厚み、勢いを高めるもゴールが遠く…

 

ハーフタイム、⑩山藤に代えて⑪早坂、⑮田宮に代えて㉜井上を投入。後半立ち上がりから攻撃の勢いが増すヴィアティン三重。⑪早坂の個人技、㉜井上のスピード、㉘寺下の突破力、⑤菅野のキープ力が相まって再三相手ゴールに迫る。⑦塩谷、⑨酒井も絡めてゴールを狙うがわずかにズレる場面やタイミング良く打ったシュートはキーパーの正面に飛び決められない。

 

 

完全にペースを掴みながらも得点ができないヴィアティン三重、後半の給水タイムの直後・75分に3失点目を喫してしまう。残り15分で3点のビハインド、苦しい展開が続く。78分・⑤菅野に代えて⑥坂井将吾を投入。前から積極的にボールを奪いに行く。これまでに何度となく試合の流れを変えてきたベテランの走りに最後の望みを託す。

 

 

その後も攻撃の手を緩めることはなかったヴィアティン三重だったが、あと一歩のところで弾き返され最後までゴールネットを揺らすことはできなかった。今節もリモートマッチとなったホームゲーム。必死に攻めて攻めて攻め続けたにも関わらず、1ゴールも上げることができなかった攻撃陣は無観客で静まり返ったスタンドを仰ぎ深い溜め息をついた。そして淡白な守備から3失点を喫した守備陣は、肩を落としてロッカールームに姿を消した。

 

 

試合を終えてスタジアムを後にする選手たち。守備陣はさすがに落胆の色を隠せない様子だったが、攻撃陣は落胆というよりも決めきれなかった自分自身へのストレスを次に向かうポジティブな燃料にするかのごとく、燃えたぎるものをみなぎらせていた。泣いても笑っても残り10試合。落ち込んでいる時間はない。

試合後に山本監督が語ったように、ゴールへの強すぎる意識がラフなフィニッシュに繋がっていたことは映像からも見てとれる。良い流れで攻め上がり、強い気持ちを持ちながらも『より確率が高いフィニッシュ』を選択できる冷静さを自分たちのものにできれば、ケチャップの詰まりは一気に解消するように思う。

熱く、したたかに、そして冷静に。ここからの二週間、しっかりと良い準備をして次こそ勝点3を。

 

OBもアカデミーの選手たちも大活躍!

 

今節の運営ではヴィアティン三重トップチームOB・寺尾俊祐コーチが率いるヴィアティン三重アカデミー・U15の選手たちがサポートしてくれました!

 

 

そしてライブ配信の実況はこちらもOB・藤牧祥吾さん!

 

 

まだまだ続くJFLの終盤戦もヴィアティンファミリーの総力戦で突破だ!!! ONE HEART VEERTIEN!

 

フォトギャラリー①

フォトギャラリー②

 

公式記録

NEXT MATCH 10/3 日 vs ホンダロックSC

  • 第23回 日本フットボールリーグ 第24節
  • 試合日程:2021年10月3日(日)
  • 対戦相手:ホンダロックSC
  • 試合会場:朝日ガスエナジー東員スタジアム
  • 開始時間:13:00キックオフ