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アサスタでの開幕戦、セットプレーから3得点でロックに勝利!
2022年3月13日、第24回日本フットボールリーグ開幕。ヴィアティン三重にとって6度目のJFL開幕戦。6度目にして初めてホームスタジアムで迎えた開幕戦は “アサスタに集いし者2,677人” の後押しを受けて3-1でホンダロックSCに見事勝利し、天候、試合結果、観客数、スタジアムの雰囲気まで含めて最高のスタートを切ることができた。
2,677名のファン・サポーターへの最大限の感謝を述べた上で、試合後に樋口監督は言った「8週間の練習で手応えは感じていたが、やってきたことの2割しか発揮できなかった。」そして、キャプテンの②谷奥健四郎選手も厳しい言葉を発した「課題しかありません。今日のような試合をしていては昇格は難しい、試合内容に関しては今日を最低と受け止めて勝ちながら修正していきたい。」
第24回JFL第1節・試合結果
ヴィアティン三重 3-1 ホンダロックSC
(前半2-0:後半1-1)
- 19分:④寺田匡史・ヴィアティン三重
- 38分:②谷奥健四郎・ヴィアティン三重
- 54分:⑤菅野哲也・ヴィアティン三重
- 76分:⑳高橋 健・ホンダロックSC
前半・今季初ゴールは④寺田!キャプテン②谷奥が続いて2点先取!
気温は20度と暖かく、スタート時はほぼ無風。やや雲が多い空のもと13時にホンダロックSCボールでキックオフ。ヴィアティン三重のシステムは4-2-3-1、開幕スタメンには新加入選手4人を含む11人。サブは7人中3人が新加入選手。
試合の入りは開幕戦とあって両チームともにやや硬い印象、ヴィアティン三重・最初のチャンスは開始早々の4分、右コーナーから⑤菅野のCK。ニアに走り込んだ⑩田村翔太が頭で合わせるがGKの正面。そこからボールが落ち着かずにそれぞれの陣地を行ったり来たり。しかしテンポの良い連携を見せるホンダロックSCがダイレクトパスをつないでヴィアティンゴールに迫る。前半15分までに三度も危ない場面を迎えるが相手のシュートが枠を逸れて難を逃れる。
動きに硬さはあるものの、選手の主体性を重視する樋口監督体制になったことで、局面ごとにそれぞれの選手が良い動き・良い判断を見せる。ドリブルで相手を剥がしたり、速いパスで展開したり、ダイナミックなプレーは随所に見られる。しかし連携の部分がうまくいかず、簡単にパスカットされたり、動き出しのところで息が合わずにボールを奪われる場面が多い。
19分、再び得たCKのチャンス。右コーナーから蹴るのは⑤菅野。相手のクリアボールはエリアの外で待つ㉔池田のところへ。ボールを受ける㉔池田は迷わずダイレクトボレー。逸れたシュートがゴール前に位置を取る④寺田へのパスになり落ち着いてシュート。2022シーズン最初のゴールはセットプレーの流れから④寺田匡史が決めた。
第24回JFL第1節vsホンダロックSC ハイライト📹✨
開幕戦を初のホームで迎えた前半19分🕛
コーナーキックのチャンスにキッカーは菅野⚽️‼️相手のクリアボールを池田が蹴り込むと寺田が合わせてゴール🦁⚡️2,600人を超える観客は歓喜の渦が巻き起こった‼️#寺田匡史#池田直樹#JFL開幕戦 pic.twitter.com/ZOaSsCqOv2
— ヴィアティン三重 【公式】 (@Veertien_TSC) March 13, 2022
先制点を奪ったヴィアティン三重、開幕戦の緊張がややほぐれた印象。攻める時の動き出しは悪くないものの連携は相変わらず精度が上がらない。ボールを奪われて守る時のチェイシング、カバーリングが速く決定的なは未然に防いでいることで、押し込まれている見え方になっていなかったことは評価できるところ。
38分、前半5本目のコーナーキック、これも右から⑤菅野が蹴る。4分の時と同じくニアに⑩田村が走り込んで頭で合わせるがクロスバーに嫌われる。しかしその跳ね返りはファーサイドにフリーで待っていた②谷奥の足元へ。ややマイナスに飛んだボールに長い脚を伸ばして合わせ見事ゴール。追加点はJ2・ブラウブリッツ秋田から今季新加入、そして新キャプテンを務める②谷奥が決めた。昨年8月末、秋田在籍時に怪我をしてその試合以来の公式戦。開幕戦、移籍後初、復帰後初、チームを引っ張る頼れる男のゴールにアサスタが沸いた。
第24回JFL第1節vsホンダロックSC ハイライト2📹✨
リードを保ったまま迎えた前半38分🕛
再びコーナーキックのチャンス🦁菅野からのボールを田村がニアですらしたボールは惜しくもクロスバーに当たるが、跳ね返りを谷奥が押し込んでゴーール⚽️🥅✨キャプテンの追加点でリードを広げた👍#谷奥健四郎 pic.twitter.com/IopclMNUna
— ヴィアティン三重 【公式】 (@Veertien_TSC) March 13, 2022
後半・⑤菅野のFKで追加点、しかし受け身になり苦戦するも逃げ切る
2点リードで迎えた後半。積極的なプレーは見られるものの、前半は流れの中からの決定機はほとんど作れていない。開始早々ピンチを迎える。相手右サイドからアーリークロス気味に放り込まれ、左サイドの裏へ走り込まれて頭で合わせられる。しかしGK①森建太がナイスセーブで逃れる。決められてもおかしくない場面だった。プレスがかからずに簡単に上げさせてしまったところが気になる。
後半開始から相手にボールを保持される場面が続く。ロングボールを入れられて競り合うがセカンドボールはほとんど相手に拾われる。相手陣地にボールを運べない時間が長くなる。しかし個々の選手の守備の意識が高く、奪われてもすぐに追いかける。しかし後手にまわるところが目立ちボールを奪えない。前線に置かれた俊足の⑩田村も果敢にプレスを掛けるが攻撃面ではやや孤立。
しかし54分、前線で⑩田村が身体を張ってボールを受けてファールをもらう。FKのチャンス、ゴールまでは23〜24メートルの位置。ボールのところに立つのは⑤菅野と②谷奥。そして右足を振り抜いたのは⑤菅野、大きく弧を描いたボールは壁を超え、GKの手が届かない左奥のサイドネットに突き刺さった。ライブ配信で実況を務める藤牧CCも絶叫。ビューティフルゴールで3点目。
第24回JFL第1節vsホンダロックSC ハイライト3📹✨
2点リードで折り返した後半9分🕛
相手ゴール付近で田村が倒されフリーキックのチャンス🦁✨キッカーは菅野、慎重にボールをセットし狙いすましたシュートは美しい軌道を描いてゴール左に吸い込まれた‼️#菅野哲也#田村翔太#JFL pic.twitter.com/eRDnHjlW7o
— ヴィアティン三重 【公式】 (@Veertien_TSC) March 13, 2022
ここまで3ゴールをすべてセットプレーで奪ったヴィアティン三重、試合の流れは良くないが集中したプレーで相手にペースを渡さない…。かと思われたがここからは防戦一方。76分にはエリアの外からミドルシュートを決められ失点。ボールを受けた相手選手は持ち直して狙いすませて蹴ることができる時間の余裕さえあった。しかしこの失点でやや緩んでいた気持ちが再び引き締まる。交代で入った大卒ルーキーの雨宮らも物怖じしないプレーを見せる。
しかしその後もチャンスは少なくピンチが続く。後半だけで12本のシュートを浴びることとなったが、強固な最終ライン、そして走る心臓・燃える闘魂⑦森主麗司らの身体を張ったプレーで再三のピンチを凌いで試合終了。最後の1秒まで苦しむこととなったが最後の1秒まで闘う姿勢を見せ続けて勝点3を手にした。
過去を振り返っても意味はないが、こういった展開で落としたゲームをこれまで何試合も見てきただけに、苦しい展開を凌いで「勝ち切った」選手たちの姿を見て頼もしさを感じたと同時に、押しつぶされそうなプレッシャーや苦しさを乗り越えて掴んだ勝利に、最高の清々しさを感じた。
樋口監督は「2割しか出せなかった」と試合を振り返る。鮮やかなゴールを3回も観られたことで興奮も喜びも大きかったが、YouTubeのアーカイブ映像を見るとやはり課題はたくさんあると感じられる。流れの中から決定機を作れなかったこと、そして主体性をもとにした個々の判断は、連動する選手の予測がなければ一体感には繋がらず、そこの練度はまだ未熟な印象を受ける。しかし個々の主体性から生まれるプレーへの責任感は随所に見られた。樋口監督が言うワンプレーの責任とこだわり。その芽生えは感じられる分、選手同士の呼吸が合い始めたときには我々の予想を超えるプレーがどんどん出てくると予想される。谷奥健四郎選手が言った「勝ちながら修正していく。」という言葉はその意思表示だと感じた。
そして2割でも勝ち切ることができたこと、8割も伸びしろがあることはこの先の期待も楽しみもまだまだ増え続けるということだ。また、2割しか発揮できなかったチームを後押ししたのは間違いなくアサスタに詰めかけてくれたファン・サポーターのおかげだ。チームは20%の出来で勝利し、アサスタは客席のキャパ(5,142席)の50%で選手たちを勝利に導いた。どちらも100%を達成した時を想像するともの凄いことになるだろう。
先のことを妄想したくなる気持ちをぐっと堪えて、僕らもキャプテンの言葉「次の一戦に集中するのみ」に倣って、選手たちをしっかりと後押ししよう。
SYMBOL of MIE、三重の象徴になれる日を目指して!
2022 JFL開幕戦 3/19 土 vs ソニー仙台FC
- 第24回 日本フットボールリーグ 第2節
- 試合日程:2022年3月19日(土)
- 対戦相手:ソニー仙台FC
- 試合会場:みやぎ生協めぐみ野サッカー場B
- 開始時間:13:00キックオフ
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