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先制・同点・退場、10人で耐え続けるもラスト3分で力尽きる。

2022年04月03日 

 

開幕から三連勝で迎えたリーグ第4節、アウェー都田でのHonda FCとの対戦。開幕前にJ3昇格を目標に掲げた樋口監督は、具体的な順位云々ではなくHonda FCに勝てるチームを作ることをひとつの指標とした。前節では思い描いたサッカーはできなかったもののFCティアモ枚方に勝利。監督も選手も内容には満足していなかったが、勝点3を挙げたことは評価しつつもこのままでは到底Honda FCとは闘えないと受け止め、1週間を過ごしたはずだ。

序盤から互いに譲らない展開で進み21分に鮮やかな崩しから⑩田村が先制、しかし32分には同点ゴールを許す。その直後35分に④寺田が一発レッドで退場。そこから10人で耐え続けたが終了間際の87分に失点、そのまま試合終了。早い時間帯でゲームプランが崩れ、十分闘えていただけに悔やまれる敗戦となった。

 

第24回JFL第4節・試合結果

ヴィアティン三重 1-2 Honda FC
(前半1-1:後半0-1)

  • 21分:⑩田村翔太・ヴィアティン三重
  • 32分:⑦松本和樹・Honda FC
  • 87分:⑭川畑隼人・Honda FC

 

 

前半・先制するも追いつかれ、退場者を出し苦しい展開に

 

満開の桜咲くHonda都田サッカー場、やや強い風が吹き桜の花びらが舞う中キックオフ。ヴィアティン三重はコイントスで風下を選択、いつもどおり前線から強烈なプレスをかける⑩田村、⑤菅野・⑮田宮もそれに続く。奪ったら裏に抜け出しショートカウンターを狙う。しかし相手はHonda FC、奪われた後は素早く囲い込んでボールを奪う、囲い込んでパスミスを誘う。しかし⑤菅野がドリブルでタメを作って⑩田村が走り、⑮田宮も走る。両サイドの⑰野垣内、㉔池田にもよくボールが回り連動性をもってボールを運ぶ。

 

 

21分、右サイドでボールを受けた㉔池田が少し中に切り込み⑩田村に速い縦パスを入れる、⑩田村がフリック、⑤菅野に落としドルブルで前に運ぶ。奥には⑮田宮が走り手前には⑩田村が走りこの時点で3対3の状況、菅野からのパスを受けた田村に相手DFには追いつけずそのままシュート!前に出てきたGKに惑わされることなくゴールに流し込んで先制点。鮮やかな崩しで幸先良いゴールを奪った。

 

 

 

しかし32分、スローインからボールを受けた相手⑦松本選手がワンツーで前に運ぶ、ヴィアティン三重の選手が寄せきれずフリーになりエリアの外からミドルシュート。GK①森建太届かず同点に追いつかれる。

 

 

そして35分、ディフェンスラインを高く保ったヴィアティン三重、DFの後ろの広大なスペースに相手がロングパスを入れFWの選手が走る。追いかける④寺田。先にボールに触れたように見えたが相手を倒し一発レッドで退場。早い時間で10人になりゲームプランが崩れる。最終ラインには③穂積が入り、中盤を一枚減らさざるを得なくなり今季初スタメンの㉘寺下が無念のアウト。ここから長い我慢の時間が始まった。

 

 

後半・10人で必死の守備、耐え続けるも87分に失点

 

相手はHonda FC、1人少ない状態でどんな闘いを見せるのか。しっかりとブロックを作り引いて守るヴィアティン三重、同点のまま耐えて勝点をひとつでも取り、チャンスがあれば前を伺う作戦。ここからの全員守備の集中力は凄まじかった。

粘り強く追いかけてボールを奪った時は⑤菅野に預けてドリブルで打開。3人に囲まれても少しでも前にボールを運ぼうという意思が伝わる。菅野が運ぶ間に⑩田村が追い越し、㉔池田や⑰野垣内がサイドを駆け上がってワンチャンスを狙う。

 

 

Honda FCの攻撃を一つ一つ列挙するのは難しいが、試合後に樋口監督が振り返ったように相手が狙うスペース、パスコースをしっかりと消して簡単には前に運ばせない。外から展開されてクロスを挙げられる場面もあったが中で②谷奥・③穂積らが中心となって跳ね返す。いつも汗かき役の⑦森主は汗が枯れるほど走り続けてプレッシャーをかけた。何本かバーに救われるような場面もあったが、闘志みなぎるGK①森も声を枯らして後方からチームを鼓舞する。

 

 

そして迎えた87分、相手の右からのクロスに頭で合わされて失点。人数は足りていたが重なるところもあり大外の選手をフリーにしてしまった。必死に守り続けたがリードを許したことで樋口監督は前線に⑨大竹を投入、再び同点ゴールを狙いにいく。引いて守りながらも前へ前へとボールを送りチャンスを伺うが実らず、試合終了。

長い長い90分を終えた選手たちの表情は限界まで出し尽くしたことによる疲労と悔しさに満ちていた。

 

 

三連勝の勢いを止めたくなかったこと、序盤の展開では手応えを感じていたこと、あと少しのところまで守り抜いたこと、しかし劇的な幕切れ。勝点1を得るまであと少しだっただけに精も根も尽き果てた選手たちには重苦しい雰囲気が漂っていた。

客席、サポーター席に一礼を終えたチームはロッカールームに戻ることなく、珍しくピッチの真ん中で円になった。全員が悔しくてたまらないことは誰よりも監督が知っている。その監督がピッチに全員を残し、ファン・サポーターが見える場所で選手たちに言葉をかけた。下を向いている選手たちが次に向かって切り替える瞬間を、都田に駆けつけたサポーターたちに見せたかったのかもしれない。

 

そのあとベンチに戻った監督はしばらく何も言わずに考えている様子だったが、最後のインタビューではポジティブな言葉で締めくくった。また、キャプテン谷奥選手にもコメントを貰ったが「連敗しないこと」と二人は同じ言葉を発したのだった。(※Honda FC戦 試合後コメント参照

都田では60分間にも及ぶ、Honda FCの攻撃を受け続けるというハードな守備特訓(もちろん練習ではないが)を経験した。そこで得たものを自信に変えて、次はアサスタでのホームゲーム。またもうひとつ高い次の山を、みんなで一緒に登り始めよう。

 

フォトギャラリー①

 

フォトギャラリー②

 

2022 JFL第5節 4/10 日 vs ヴェルスパ大分

  • 第24回 日本フットボールリーグ 第5節
  • 試合日程:2022年4月10日(日)
  • 対戦相手:ヴェルスパ大分
  • 試合会場:アサスタ
  • 開始時間:13:00キックオフ