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JFL第6節・奈良クラブ戦 試合後コメント
第24回JFL第6節・試合結果
ヴィアティン三重 3-3 奈良クラブ
(前半0-1:後半3-2)
- 19分:⑭森田 凜・奈良クラブ
- 57分:⑨金子昌広・奈良クラブ
- 73分:⑨大竹将吾・ヴィアティン三重
- 78分:㉝寺村浩平・奈良クラブ
- 80分:㉔池田直樹・ヴィアティン三重
- 90+5分:㉘寺下裕貴・ヴィアティン三重
ヴィアティン三重・樋口監督 試合後コメント
樋口監督・試合総括:試合が終わってから20分ほど経ち、試合を振り返って総括をしながらここに来ましたが、正直なところ自分の中ではまだ整理できていません。というのは、一人少ない状況とリードされている状況の中で闘う試合になったわけですが、最後はよく追いつき、3-3でドローという結果をどう受け止めるか。それをしっかりと整理しなくてはいけない。試合が終わったあと選手らにはロッカールームで言いました「これは勝点3を失ってしまったと捉えよう」と。その理由は、失点が全て自分たちのミスからだったこと。崩されてしまったとか、打つ手がなかったという失点ではなく、全て自分たちのミスが招いた結果であること。
逆に得点は自分たちが良い奪い方をして、ボールを前に出して、人が追い越して出ていく。あるいはアグレッシブにドリブルで仕掛けていく積極的な姿勢が得点に繋がった。そういったことを踏まえて、選手たちには勝点3を失ったという意識を持たないといけない、引き分けて良かったという試合ではないと伝えましたし、私自身ほんとうにそう感じています。
ただ、10人で闘う中で特に交代で入った選手たちがよく機能してくれた。最後は点を取りに行くためにシステムを変え3ボランチにして2トップを縦関係にしたり、リスクを犯した状態でプレーをする中でも球際を強くいき、むしろボールを奪える状態をしっかり作れていた、前に出ていくプレーができていた。そういう部分では非常に手応えのある成果と、こんな失点をしていては勝点3なんて取れないという反省…、まったく総括になっていなくて申し訳ないのですが、そういったことをまずは自分の中でしっかりと整理してこれからやっていきたいと思っています。
連敗をしている状況で、それを止めたということ、さらにはこういう難しいゲームを引き分けに持ち込んで連敗を止めたということに関しては、次に繋がることは間違いない。そうポジティブに捉えて、冷静に分析してやっていきます。
インタビュアー:お話を聞く中ではミスを減らしていくことが課題でしょうか?
樋口監督:開幕から6試合を終えて、ボールをスムーズに運べないこと。これが一番の問題だと捉えています。当然試合を重ねると相手に研究され、僕らがどこにボールを付けながら動かすのかというところを相手は狙ってきます。今日の前半はスカウティングされているな、と感じベンチで和波コーチとも話していました。その部分をどうやって修正しようかと考えているところで失点してしまった。長いシーズンを闘い、いろいろと研究をされる中で、僕らがしっかりとボールを動かすことのレベルをもっと高めないといけない。
今日の失点は全てミスからだったけれども、ボールを繋ぐことは絶対に止めない(ロングボールに頼らない)。そうでないと発展がないと思っています。そこは強い決意をもってやっています。
インタビュアー:途中交代で入った選手らの活躍が目立ちました。起用した選手たちが結果を残してくれたことについてはどう感じていますか?
樋口監督:一人少ない状況で交代で出る選手は、一人で二人分の働きをしなくてはならない。そういうことを理解して彼らはよく走ってくれましたし、球際で闘ってくれました。⑨大竹は高さを活かしてくれましたし、㉘寺下は得意な位置からのミドルシュート、運んでのシュートは練習でも見せていました。彼らは練習通りのチカラを発揮してくれました。彼らの活躍はチームにとって大きなプラスになると思っています。
VTM:⑤菅野選手が早い時間で退場してしまい、良くも悪くもそこから選手たちの闘志に火が点いて粘り強い闘いを見せてくれましたが、試合の立ち上がりはスカウティングされていると言うこともあってなかなかボールを握って主体的なプレーができていなかったように思います。試合のスタートからあの闘いができていればという思いがありますが、それがまだできない理由はなんでしょうか?
樋口監督:まだまだボールを受けることを怖がっているところがあります。日頃から口を酸っぱくして毎日言ってるのですが「ミスを恐れるな」と。ミスを恐れたら躍動感は生まれない、主体的なプレーはできない。ミスをしてもそれをカバーしあう、それがオレたちのチームだと。今日の試合前のミーティングでもそれぞれが勇気を持ってチャレンジしてくれと言ってスタートしました。しかしながら、スカウティングされているからこそ余計にプレッシャーを感じてしまった、特にうちのボランチに対するプレッシャーは明らかでした。そこで方向を変えさせなければ次で奪えるぞというプレッシャーのかけ方でした。それに対して我々が立ち位置を変えながら受けた方が良いのか、あるいはそこをひとつ飛ばして前向きになれる状態を作った方が良いのか、それはこれから考える必要があると思っています。相手がスカウティングするなら我々はその逆を突いていく、チームとしてはそういったことが必要だと思います。
VTM:⑤菅野選手がこのところ後ろに下がってプレーする場面が多く見られます。今日のカードを貰った場面もそうでしたが、攻撃の選手があそこまで下がっていく要因はボランチの選手との関係が影響しているのでしょうか?
樋口監督:立ち上がりの段階で長いボールを入れてしまうと相手のボールになってしまうことが多くなるので長いボールは使いたくない、後ろからしっかりと繋いで行きたい。それをスムーズに進めるためにテツ(菅野選手)が後ろに下がって良いか?という話を練習からよくしています。実は今日は少しシステムを変えてスタートしていました。1ボランチの2シャドー、⑯橋本と⑤菅野を置いて彼らが降りたら誰かがカバーすれば良いという考え方でやりました。彼らが降りることによって前に運ぼうという狙いです。
ただそこのところへ特に⑤菅野のところへはマンマークと言ってもいいぐらい、相手が狙いを持って恐らく中盤の選手を変えて来ていたと思います。それは⑤菅野を潰しにくるんだろうな、という感じがしていた…それはハーフタイムに指示をして修正しようと思っていたところであのようなことになった。そんなところです。
記者:後半に点を取りに行くためにシステムを変えたというのはどの場面からでしょうか?
樋口監督:まずひとり少なくなった段階で4-4-1にせざるを得なかった。ハーフタイムに㉟寺尾を入れ、62分に㉘寺下を入れたところでシステムは変えずに人を代えた。最後は4-3-1-1にして失点のリスクは仕方ないと。ただ奪ったら前には人がいるという状態を作ったのが⑨大竹を入れたタイミングです。
⑨大竹のセットプレーでのヘディングの強さは彼のひとつの武器だと思いますし、それ以外のところでも前への推進力がだいぶ高くなってきたと思います。今週のトレーニングで凄いシュートを決めていたので期待を込めて送り出しました。
寺下裕貴選手・試合後コメント
寺下選手・ゴールシーン振り返り:直樹くん(㉔池田選手)がドリブルに入った時に、自分はあの道を空けて右にスペースが空いているのが見えていたので、そこに逃げれば直樹くんが出してくれると思いました。右のスペースへの動き出しをして、直樹くんからのボールも優しいパスでしたし、あとはシュートを決めるだけでした。
インタビュアー:交代してピッチに立つまで、アップをしながらどんな思いで試合を見ていましたか?
寺下選手:前半でひとり退場して、「後半のあたまから行くかもしれないぞ」と前半の途中には言われていたので、その時点で必ずどこかの段階で自分の出番が来ると覚悟をしていました。10人というのを頭に入れつつ、必ず自分が点を取るということをイメージしながらアップしていました。呼ばれた時には「絶対に決める」としか思っていなくて、それでピッチに立ちました。
VTM:寺下選手といえば、常に前を狙って積極的にシュートを打つ主体的なプレーの象徴のような選手ですが、そういった自分の特徴が樋口監督が大切にしている「主体的なサッカー」に近づいているような手応えは感じていますか?
寺下選手:そうですね、試合に出るときには監督から「勝負してこい!決めてこい!」と言われたので、そこを評価してくれているのもわかりますし、自分はそこで勝負したいと思っているので、今日あぁいう形で得点できたのは自分にとってもすごく良かったと思います。
VTM:今日の素晴らしいシュートシーン、すぐにハイライトが公開されると思いますが、明日は職場である学童の子どもたちに見せますか?
寺下選手:今日の試合にも何人も来てくれていましたし、金曜日仕事行った時に「天気が悪そうだからYouTubeで見るよ!」と言ってくれていた子もいるので、きっと見てくれていたと思います。まぁ僕から映像を見せることはしないとおもいますが、子どもたちがそのことを言ってくれたら「ありがとう!」と言いたいですね。
記者:今日のゴールシーンは自分の持ち味を発揮したゴールだったのでしょうか?
寺下選手:そうですね、右からの角度は得意というわけではないのですが、あぁいうダイレクトのシュートは得意です。やっぱり左の角度からの狙うシュートはみなさんにも知ってもらっていると思いますが、日頃から練習している得意な角度でもありますし、ずっと左から練習している中で右からでも決めることができたのは自分の強みにもできると思いますので、これからはチームが今日のような状況になった時にどこでも使ってもらえるような選手、ユーティリティな選手が必要になってくると思いますので、右からでも、左からでも、どこからでも点が取れるという選手を目指して練習していきたいと思います。
インタビュアー:最後に応援してくれているみなさんにメッセージをお願いします。
寺下選手:今日は天気が悪かったにも関わらずたくさんの人がスタジアムに来てくれました。勝点3取れる試合を1にしてしまったのは本当に申し訳ない気持ちですが、あの苦しい展開・時間帯でも諦めずに応援してくれることに本当に感謝しています。声は出せなくても、拍手だけでも選手たちのチカラになりますし、自分がシュートを打った時にも聞こえない声というか、みなさんの後押しを感じて打つことができました。まだ開幕して6試合が終わっただけですので、あと24節、昇格のために頑張っていきます。ありがとうございました。
キャプテン 谷奥健四郎選手・試合後コメント
谷奥健四郎選手・試合総括:まずここ2試合で連敗していて、この2週間苦しかったのは事実なんですが、チームの練習の雰囲気や空気は悪くなくて、連敗を引きずっていない空気がありました。自分たちのやっているサッカー、目指しているものは間違っていないと思えるし、このサッカーでJリーグ昇格を実現するんだという気持ちがみんなにあったので、下手にブレることはありませんでした。どんな状況になってもオレたちはチャレンジするんだという強い想いでやれた2週間だったので、今日のゲームが待ち遠しかったですし、今日はミスが絡んだりして失点したり退場してしまったりはありましたけど、それで僕らがボールを握ることを止めたかというとそうではなかった。
前節で大分に負けてしまい、今日は引き分けてなんとか連敗を止めることはできましたが、試合前からすごくポジティブな空気が流れていたことは間違いないです。それは今言ったように、自分たちがやっていることは絶対に間違っていないから、これを突き詰めていくだけだと思います。
VTM:ひとり少なくなってからではありましたが、主体的でアグレッシブで、前へ前へというサッカーを見ることができ、こういったサッカーを目指しているんだろうと感じました。プレーしている選手としてはそういう手応えはありましたか?
谷奥選手:守備の僕からすると、Honda FC戦で10人になったことを経験していたので、ハーフタイムに奈良クラブさんの気持ちに立って、前半先制してから0-1の時間が長く続くと向こうが変なプレッシャーを感じるだろうと予想はしていて、そこで2失点目を許してしまったので難しいゲーム運びにはなってしまたのですが、そこで1-2にできたり、点を取ることができると、やはり相手は10人にやられているというのを感じ始めるものなので。
そんな中で相手に隙があると感じるところはあったので、粘れば取れるだろうと感じていました。結局3失点目を与えてしまって引き分けになってしまいましたが、むしろ勝たなければならないゲームだったと感じています。
VTM:リスクを追う形を取ってはいたものの、ひとり少ないのを感じさせないぐらいのゲーム運びでした。特にディフェンスの選手はそういうリスクをもろに背負う立場になると思うのですが、そういう時のディフェンスの選手の気持ちの持ち方はどういったものなんでしょうか?
谷奥選手:後半始まる時に、結局のところ僕とマサ(④寺田選手)と㉑大喜で守ればいいんだよと話をしました。何をやられても3人で守れば良いんだ、そういう気持ちで入りました。結果的に3失点してしまったのでアレなんですが(苦笑)でも最後のところでやられなければ10人だからということを考えすぎずに、より強い気持ちを持って闘うだけですから。Honda FC戦が終わった後にも言いましたが、逆にみんな普段からこれぐらいのテンションで走って守備をすればやられないというのを間違いなく感じたと思うので、11人で今日やった強度をスタンダードにすること、それがこのチームのテーマだと感じます。
VTM:樋口監督は今日の試合の中で違うシステムにしたりしたことで掴んだ手応えもあると言われていましたが、プレーする選手としても今日の試合で得た手応えは何かありますか?
谷奥選手:形(システム)を変えたりというのもありますが、逆にいつもボールを運んでくれるテツくん(⑤菅野選手)が退場したことで、スンちゃん(⑳金選手)とか途中からはいったアメ(㉗雨宮選手)とか、タクトくん(⑯橋本選手)もそうですし、みんながより「自分がやらないと!」というのをすごく感じました。いつも以上にボールを要求してきましたし、僕もいつもよりボールが出しやすかったし、これまでは「誰かがやってくれるだろう」という感覚がもしかするとあったかもしれない。それがあの状況で「自分がやらないと」という気持ちに繋がり、自分がやればこうなるという気づきもあったと思います。
長いシーズンを闘う上でとても意味のあるゲームになったと感じています。
次の試合はテツくんが出れないので、それはベンチの選手からすればチャンスなんですよね。そういったことも踏まえて、またさらに熱量の高い練習ができるんじゃないかと思います。チームとして成長していく道が見えたので、これを続けるだけだと思います。
VTM:交代の時とか、色んな場面でベンチも含めて選手同士の一体感が伝わってくるチームになってきてますよね。
谷奥選手:みんな真面目というか、一生懸命というか、ベンチの選手はもちろんやる気がみなぎっているし、メンバーを外れた選手が何をしてるかと言うと、試合に出ない分プラスで練習しているので、悔しい気持ちはもちろんあるけれども自分が出た時にやってやるんだという気持ちがあるんだと思います。やるサッカーがわかっているぶん自分にフォーカスしやすいんだと思います。
池田直樹選手・試合後コメント
VTM:試合全体のことは監督やキャプテンが話してくれましたので、あの2点目の場面をその時の心境も交えて振り返ってください。
池田選手:失点した直後で、キックオフのボールを受けて、出し手を探したんですけど居なかったので、そのまま前に運んでいこうと。そうしたら良い感じで道が開いたのでそのままシュートまで行っちゃいました。いいシュートが決まってくれたので良かったです。たまたまですよ笑
VTM:3点目のアシストの場面は?
池田選手:あれもドリブルで運んでシュートを打とうかと迷ったんですけど、味をしめちゃいけないかなと笑 なのでパス出しました。
VTM:エラい!大人!右からのシュートでしたが寺下選手が決めてくれましたね。
池田選手:難しいシュートだったと思うんですけど、決めてくれたヒロ(㉘寺下選手)のおかげですね。
VTM:次は三重県選手権準決勝ですね。天皇杯に向けてひとことください。
池田選手:今年の三重県は特に盛り上がっているので、その中で絶対に勝って、三重県代表として天皇杯に進みたいです。天皇杯に進めばJリーグのチームとも試合ができるので勝ち上がって行きたいです。
VTM:チームとしてはリーグ・昇格だけでなく三重県選手権〜天皇杯へのモチベーションは高いのでしょうか?
池田選手:高いです。新チームがスタートした時点で監督が言われました。三重県の代表・象徴として僕たちは絶対に負けちゃいけないんだと。三重の象徴、代表として絶対に勝ちたいと思います。
奈良クラブ・フリアン監督 試合後コメント
フリアン監督・試合総括:今日の試合に関してはまずヴィアティン三重のサポーターの皆さんを祝福したいと思います。サッカーというのはエモーショナルなスポーツで、感情が試合結果を左右することがあります。今日はヴィアティン三重のサポーターの応援が最後までずっと続いて、不可能と思われた試合を引き分けに持ち込むところまで後押ししました。
このピッチに来たのは二度目でした。今日は一人多い状況だったこともありますが、今回も昨年に続いて相手に対して優位に試合を進めることができました。しかし今日は先ほども言ったように感情が試合の結果に大きく影響したと言えます。我々がボールを保持し、得点を上げて3-1と優位な状況になってもヴィアティン三重の選手たちは沈むことなく向かってきました。
インタビュアー:ヴィアティン三重に対して何か準備したことはありますか?また特に注目していた選手は誰かいましたか?
フリアン監督:対策というより自分たちのゲームモデルに基づいた準備をしてきました。可能な限りボールを動かしサイドチェンジをしたり、相手をスライドさせることを意識しました。それについては良くできていたと思います。
特に気になった選手は二人います。ひとり目はゴール裏にいる12番目の選手、ヴィアティン三重のサポーターです。JFLでは唯一録音した音声をスピーカーを使って送り続けている。12番目の選手たちの力は大きかったです。もうひとりは⑤菅野選手。彼には特に注意を払っていました。インサイドハーフの選手があれほど後ろまで下がってプレーすることはあまりないと思います。そこにプレッシャーをかけて、あそこで自分たちがボールを奪うことができて退場に繋がりました。彼には特に気をつけるよう準備していたので、あのような形になって少し楽な展開になりました。
三重県選手権 準決勝 4/24 日 vs FC.ISE-SHIMA
- 第27回三重県サッカー選手権大会
天皇杯 JFA 第102回全日本サッカー選手権大会三重県代表決定戦 - 試合日程:2022年4月24日(日)
- 対戦相手:FC.ISE-SHIMA(東海リーグ1部)
- 試合会場:三重交通グループ スポーツの杜 鈴鹿 メインG
- 開始時間:14:00キックオフ