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激闘を制して上位FCマルヤス岡崎に勝利、暫定4位浮上!

2022年06月27日 

 

今季最もアツく、燃えたぎる魂とブレない集中力を発揮した一戦だった。JFL第13節、スタンドの半分以上をオレンジ色に染めたアウェー豊橋市岩田総合球技場、暫定2位のFCマルヤス岡崎を相手に見事勝利し3試合ぶりの勝点3を手にした。

 

第24回 JFL第13節・試合結果

FCマルヤス岡崎 1-2 ヴィアティン三重
(前半1-1:後半0-1)

  • 18分:⑩田村翔太・ヴィアティン三重
  • 28分:⑨酒井達磨・FCマルヤス岡崎
  • 48分:㉟寺尾憲祐・ヴィアティン三重

 

前半・右サイドから崩して先制、しかし同点に追いつかれる

 

開幕から7試合無敗でスタートダッシュに成功したFCマルヤス岡崎(以下マルヤス)、しかし8節以降5試合連続で勝利がなく2位に付ける。一方ヴィアティン三重は先制点を奪いながらも11節の滋賀戦では逆転負け、12節の青森戦では追いつかれてドローと精彩を欠く。上位に留まり、抜け出すにはどちらも絶対に勝ちたい一戦。試合前はパラパラと雨が降っていた豊橋市岩田総合球技場だったがキックオフ時には雨が上がり高い気温と蒸し暑さでじっとしていても汗が吹き出す。気合いみなぎる両チーム、消耗戦になることが予想される。

 

 

立ち上がりから高いDFライン、コンパクトな距離感を保ちつつボールを保持するヴィアティン三重。マルヤスはさほど前からのプレスには来ず、ワンタッチプレーの2つ目、3つ目に狙いを定めてボールを奪いに来る。時おりパスカットされる場面はあるものの素速い切り替えを見せるヴィアティン三重、焦らずに前へボールを運ぶ。昨シーズンまでマルヤスでプレーした右サイドの㉟寺尾と㉔池田が入れ替わりながらボールを運ぶ。⑤菅野や⑯橋本がそこに加わりながらチャンスを伺う。

8分、㉔池田が後ろの⑯橋本に預け、橋本がワンタッチで右前方の㉟寺尾へ縦パス。中央を走る⑩田村を確認した寺尾がグラウンダーのアーリークロス。トップスピードで走り込み脚を伸ばす田村、際どいタイミングだったがわずかに届かず。

 

 

18分、再び右サイドからチャンスを作る。流れの中で前の㉟寺尾が後ろに下がり、後ろの㉔池田が前に出る、CB⑰野垣内から㉟寺尾に預け、寺尾が前を向いた瞬間に前にいた㉔池田が右前方のスペースに走る。池田のアクションに呼応する寺尾、前のスペースへ浮かせた絶妙のパス。抜け出した池田、切れ味鋭い切り返しとターンを入れてキープ、相手2人に囲まれながらも間を通して中の⑤菅野へパス、そしてシュート!相手DFが弾いたこぼれ球に⑩田村が脚を伸ばしてゴール!ベンチに駆け寄るタムショー、笑顔で迎えるベンチメンバー、早い時間に先制し良い滑り出し。

 

 

 

その後も高い集中力を維持し、奪われてもすぐに切り替えて戻り、ミスがあってもカバーし合って相手にチャンスを作らせない。焦れるマルヤスは前に長いボールを放り込むようになる。しかし28分、相手の左SBから前線に長いボールが放り込まれる。マルヤスの最前線には昨年ヴィアティン三重の主力として活躍した⑨酒井達磨選手。DFラインと駆け引きをしながらロングパスが出る瞬間に②谷奥に身体をぶつけて一歩目を遅らせる。広いスペースに出たボールへ真っ先に走り出した⑨酒井選手、上手くボールを収めて強烈なシュート。タツマらしいゴール、さすがの一言。

先制点から10分後に追いつかれたがペースは落ちることなくテンポ良くボールを繋ぐヴィアティン三重。ロングボールにはしっかり競ってセカンドボールを回収、奪われた後は素速いトランジションでチャンスを作らせない。失点してからも相手がペナルティエリアに侵入することはほとんどなく、統率された守備で守り抜く。終盤に2度⑩田村の惜しい場面があったが追加点は奪えず、ゲームの流れを握りながら同点のまま後半へ。

 

 

後半・奪って一気にカウンター、寺尾憲祐の恩返しゴールで勝利!

後半に入って相手の出足が少し速くなった印象で攻守の入れ替わりが早くなる。しかし早い切り替えを得意とするヴィアティン三重、スピード感を持って前に運ぼうとする相手の奪いどころを絞って追い込む。

 

 

48分、相手がスローインからワンタッチプレーで前に運ぼうとするところで⑯橋本が一歩先に踏み込んでボールを奪い前に蹴り出す、前には㉟寺尾と⑩田村、少し重なったが上手く入れ替わって⑩田村がボールを収める、そして一気にトップスピードに乗るか!と思ったところで左前を走る寺尾にはたく。スペースでボールを受けた寺尾、迷わずコースを狙ってシュート。四中工出身コンビの流れるような連携から㉟寺尾憲祐が古巣マルヤスから恩返しゴールで追加点!後半早々に相手の戦意を奪う大きな勝ち越し点。ベンチに駆け寄る寺尾をベンチメンバー全員で手荒く祝福、移籍後初ゴールを決めた寺尾、大事な試合で結果を出した。

 

 

 

追いつきたいマルヤス、攻撃の選手を入れ替えて前への勢いを強める。対するヴィアティン三重は少し間延びしかける場面はあったが、全員の高い守備意識と徹底したリスク管理で相手のチャンスを未然に防ぐ。しかし相手のコーナーキックは精度が高く、ゴールこそ許さないが危ない場面を度々迎える。60分を過ぎてうだるような暑さの中、互いに小さなミスが出始め、少しラフなプレーもあって試合がバタつく。64分、ヴィアティン三重陣内、相手の左サイドからのフリーキック、鋭い弾道で良いボールが入ってくるが②谷奥が相手選手にしっかり身体を寄せて跳ね返す。

 

 

71分、⑰野垣内に代えて④寺田、㉟寺尾に代えて⑮田宮を投入。76分、ヴィアティン三重陣内で⑩田村が後ろから身体を当てられて倒されるがノーファール、そこでボールを奪われて相手が右サイドからクロスを簡単に放り込む。ゴール前で昨年までヴィアティン三重でキャプテンを務めた⑦塩谷選手が頭で合わせるがGK①森が落ち着いてセーブ。その後、ゴール前でチャンスを作る場面は多くなかったが、暑さの中でも気持ちを切らすことなく集中力で上回る。

 

 

83分、⑩田村に代わって⑱佐藤洸一を投入、膝の怪我から復帰しピッチに立つのは昨年7月の三重ダービー以来、およそ1年ぶり。オレンジに染まったスタンドが沸く。久しぶりの公式戦に登場した佐藤、疲労がたまる時間帯に相手守備陣に対して身体を当てて、走って追い続けて身体的、精神的にプレッシャーをかける。スピードがある⑮田宮とベテランらしいプレーを見せる⑱佐藤が入ったことで相手の前への勢いは失速、ヴィアティン三重が相手ゴール前でプレーする時間が増える。

 

 

90分、ヴィアティン三重のゴール前、ペナルティエリアの外でFKを与えてしまうが相手のキックは精度を欠き枠の外。後半のアディショナルタイムは5分、ここからは相手陣地でしっかりとボールキープして時間を使う。ベンチからは樋口監督の大きな声「キーーーーーープ!!!」強豪相手になんとしても勝点3を奪うという執念を感じる。最後は相手にボールを握らせることなくプレッシャーを掛け続けて試合終了。文字通りアツい、熱い、暑い闘いに勝ち切った。

 

 

13節を終えて首位から8位までが勝点4差。近年以上の団子状態から抜け出すには上位対決に勝利し、連勝することが求められる。どのチームもそれを狙っている中で暫定2位FCマルヤス岡崎に勝利したことは非常に大きい。ここ2試合でつまづき、ややブレーキが掛かっていたチームが再び勢いづく意味でも大きな勝利だったと言えるし、試合内容も素晴らしいものだった。寺尾憲祐の移籍後初ゴールや佐藤洸一の復活もあり前半戦の終盤に良い材料も増え、試合後にキャプテン・谷奥健四郎は「引き出しが増えた」と語った。ここから上昇気流に乗り、後半戦に向けてさらに加速するためにも次のホームゲーム、クリアソン新宿戦は絶対に負けられない。

 

 

試合を重ねるたびに良いプレー、良い連携が増えてきた今年のヴィアティン三重。今日の試合をピッチサイドで見ていてチームが「一枚岩」になってきたという印象を持った。強い相手に勝ち切ること、昇格するという目標を達成すること、90分全員が集中し続けること、そのどれもが簡単なことではないが、試合に出ている選手も出ていない選手も、チームスタッフもサポーターも、ワンチームになってきている強さ感じた。

僕たちの挑戦はまだまだここから「Never Stop Challenging.」勝利に浮かれることなく次の闘いの準備をしよう。

 

 

フォトギャラリー①

フォトギャラリー②

公式記録

2022 JFL第14節 7/3 日 vs クリアソン新宿

  • 第24回 日本フットボールリーグ 第14節
  • 試合日程:2022年7月3日(日)ホーム
  • 対戦相手:クリアソン新宿
  • 試合会場:アサスタ
  • 開始時間:15:00キックオフ