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全員で掴んだ執念の勝点3、東京武蔵野に勝利!

2022年10月17日 

 

JFL第25節、アサスタでのホームゲームも残すところあと3試合、今季の目標に掲げたJ3昇格の可能性をわずかに残して迎えて一戦。今節からゴール裏エリアでの声出し応援が解禁されたJFL(ルール有り)。アサスタにも3年ぶりにゴール裏の「生の」声が戻ってきた。選手はもちろん、久しぶりの声出し応援にゴール裏サポーターも力が入る。

対戦相手は5位の東京武蔵野ユナイテッドFC。直近7試合で4勝0敗3分の負けなし、7試合で17ゴールと好調をキープ。対するヴィアティン三重は直近7試合で1勝4敗2分、わずかに4得点と調子が上がらない。ここまできたらライバルチームの動向や結果は関係ない。目の前の一戦に集中し、ただ勝利を目指すのみ。

序盤から高い集中力と気迫でゲームの流れを掴むヴィアティン三重、決定機をものにできずゴールが奪えない。主導権を握りながらも拮抗した展開のまま終盤に差し掛かったところで試合が動く。2枚目のイエローで攻撃の要・⑤菅野が退場に。しかしその後に交代で入った⑨大竹がPK獲得。⑩田村がそれを決めて先制。一人少ない中、虎の子の1点を守り切って勝利。

ヴィアティンファミリー全員の力を結集させて掴んだ勝点3にアサスタは歓喜の歌と大きな拍手に包まれた。

 

 

 

第24回 JFL第25節・試合結果

ヴィアティン三重 1-0 東京武蔵野ユナイテッドFC
(前半0-0:後半1-0

  • 80分:⑩田村翔太・ヴィアティン三重

 

前半・躍動し主導権を握る、しかしゴールが遠い

 

快晴のアサスタ、東からの弱い風が吹くなか東京武蔵野ユナイテッドFC(以下、東京武蔵野)ボールでキックオフ。今節はキャプテン②谷奥を欠き、⑦森主がキャプテンマークを巻いてピッチに立つ。立ち上がりから気合いみなぎるヴィアティン三重の選手たち、出足が良く前から強烈なプレッシャーをかけボールを奪いに行く。

早々にチャンスを作る。㉟寺尾、㉔池田、⑤菅野が鮮やかなワンタッチプレーで右サイドに展開し相手ゴールに迫る。久しぶりのスタメン出場でキレキレの寺尾、古巣相手に力が入る池田が入れ替わりながら相手の守備をかいくぐる。

3分には池田のシュート、7分には⑩田村のシュート、13分には菅野が相手DFの裏に抜けて中に折り返し㉒川中が合わせに行きコーナーキックを獲得。⑯橋本のCK、こぼれ球を菅野がダイレクトボレー、立て続けにチャンスを作るがフィニッシュの精度が低く枠の外。

 

 

その後も田村・菅野・池田・寺尾が連動して右サイドから再三のチャンスメイク。17分、相手陣地でボールを奪い右サイドに開いた橋本から裏に抜けた寺尾に浮いたパス。寺尾が角度のないところからダイレクトでシュート、しかし枠を捉えられない。

テンポよくボールを繋ぐダイナミックな展開からフィニッシュまで何度も持ち込むヴィアティン三重、得点の期待が高まる。

ヴィアティン三重の前線、中盤でのハイプレスに手こずる東京武蔵野、たまらずボールを後ろに下げラインを上げられない。一方ヴィアティン三重は相手ボールになっても素早いプレッシャーで間延びさせパスを刈り取る。そこから攻撃のスイッチを入れてスピードを上げる。

 

 

33分、最終ラインからビルドアップするヴィアティン三重。相手がDFラインを上げる。中盤の⑦森主に預けたところで相手DF裏左の広大なスペースを狙って㉒川中が走り森主が長めのパスを放り込む、オフサイドはない。一人かわして川中が中へ折り返し中央の寺尾が頭で合わせる。フリーだったが枠を捉えられず惜しい場面。

 

ここまで完全にヴィアティン三重のペース。しかし38分、相手の最終ラインから長い縦パスが入り一気に攻め込まれる。相手右サイドからクロスが入る、そのクリアボールを強烈なミドルシュート。GK①森が反応して弾き返したがこぼれ球を押し込まれる。しかしここはオフサイド、ゴールは認めらなかったがこの試合最大のピンチ。

終盤は少し相手に押し込まれる場面があったが、ほぼゲームを支配して前半終了。チャンスは多く5本打ったシュートのうち、オンターゲット(枠内シュート)はゼロ。

 

 

後半・退場者を出し絶体絶命、しかし大竹がPK獲得!

 

後半キックオフ。⑯橋本から右サイドの寺尾を走る㉟寺尾にドンピシャのロングボール、胸トラップで落とした寺尾が中に折り返し⑩田村がシュート!開始早々のチャンスだったがここもシュートが枠を捉えられない。

後半に入って前からのプレッシャーを強める東京武蔵野、前半のようにテンポ良くボールを繋げなくなるヴィアティン三重、しかし球際の強度が落ちることはなくセカンドボールへの意識も高く相手に良い形を作らせない。しばらくは拮抗した展開が続く。

 

 

63分、最終ラインで⑲児玉がわずかにミス、ひやっとするシーンがあったが④寺田が素速くカバー、チャンスを作らせない。その直後、自陣でボールを奪った⑤菅野、ドリブルでスピードを上げてカウンター。右サイドを走る寺尾にパス、トップスピードに乗った寺尾がシュート。相手DFに寄せられたこともあって枠を捉えられず、決定的な場面にスタジアムが湧く。

 

互いにゴールが欲しい両チーム、球際の争いが激しさを増す。そして71分、厳しくボールホルダーを追う菅野、気迫のプレーを見せるも2枚目のイエロー、退場に。試合の流れを掴みながら10人でのプレーを余儀なくされる。

その直後、カウンターに行こうとしたところでボールを奪われ相手に攻め込まれる。最後はシュートを打たれるがわずかに枠を逸れ、ピンチを逃れる。後半最大のピンチ。そして75分、㉒川中に代えて⑨大竹、㉕藤澤に代えて⑮田宮を投入。大竹が1トップ、⑩田村は二列目に下がる。

 

 

一人少なくなったヴィアティン三重は前線に大竹を残し必死に守る。一方、前への圧力を高める東京武蔵野。ゆっくりとボールを繋ぎ右サイドに展開、クロスを放り込む。ゴール前でGK①森が相手選手と交錯しながらキャッチ、左のゴールポストに身体と頭をぶつけて痛むが大事には至らずプレー続行。

 

 

その直後、最終ラインでボールを受けた⑲児玉、一人剥がして前線へロングボールを入れる。走る大竹、相手DFと身体を入れ合いながらペナルティエリアに入り込む。そしてもつれながら前に身体を入れたところで交錯し転倒。PK獲得!大竹が3月の枚方戦でも見せた持ち前の泥臭さを発揮、交代出場から数分で大きな仕事をした。

 

 

そしてPKを蹴るのはヴィアティン三重のエース、⑩田村翔太。静かにボールを置いて気持ちを整える。一人少ない中、大竹が身体を張って掴んだPK、プレッシャーがかかる場面。ここまでチームトップの8得点を上げる飢えたストライカーは迷わず左に速いボールを蹴り込む。相手GKがコースは読んでいたが、GKの手が届かないギリギリを狙った田村の集中力が勝った。

待望の先制点。ベンチに走る田村、迎えるサブの選手立ち。そこへ大仕事をやってのけた大竹も駆け寄る、飄々としたルーキーの活躍に飛びつく久しぶりにベンチ入りしたベテランの⑥坂井。そして怒号にも似た歓声を上げるヴィアティン三重のゴール裏サポーター。苦しい状況の中、最高の場面を迎えた。

 

 

 

しかしまだ試合は10分以上残っている。10人でここからどう守り抜くのか。キャプテンマークを巻く森主を中心に、更に集中力を高めるヴィアティン三重の選手たち。88分、⑬高橋虎太郎を投入し守りを固める。樋口監督からは中を固めてサイドへ押し出すように指示が飛ぶ。

攻撃の圧力を高める東京武蔵野がヴィアティンゴールに迫る。89分、左サイドからゴール前にクロスが入る。ここはGK①森が掻き出して守る。何度も接触プレーに身を削りながら守る森のプレーにスタンドから拍手が起こる。

 

後半のアディショナルタイムは4分。そして90+1分、⑩田村に代えて⑪早坂を投入し最後の締めに入る。誰よりも大きな声でチームを鼓舞する樋口監督、それに呼応するように声を上げる森主。選手たちの集中力は最後まで途切れない。92分、ゴール前でミドルシュートを打たれるが森の正面、落ち着いてキャッチ。最後はしっかりと時間を使いながらゲームを締めくくり試合終了。

吠える森主、大の字でピッチに倒れ込む森、勝利の歓びを炸裂させ、大きなプレッシャーから解き放たれた瞬間だった。

 

 

なんとドラマティックな展開だったことだろう。序盤から主導権を握りながら試合を進めるも得点が奪えず、後半に入って退場者を出し絶体絶命。若武者・大竹がチームを救い、エースの田村がきっちり決めた。そして最後は全員が気持ちを切らすことなく守り抜いて勝点3を獲得。3年ぶりの声出し応援再開となったホームゲームで、2,000人を超える観客を集めた中、決して美しい勝ち方とは言えないかもしれないが、サッカーの面白さが凝縮した一戦だった。

 

 

次節はヴェルスパ大分との代替日程試合(10/19水 アウェー開催)となるが、今節で退場になった⑤菅野、イエロー累積4枚の⑦森主を欠いた厳しい闘いになる。しかし指揮官・樋口監督は言った、チームは良いトレーニングを重ねており、全員が高いモチベーションを維持している。誰がピッチに立っても活躍してくれるだろうと。

8日間で3試合、リーグ終盤にタフな一週間に突入。実現の可能性がどれだけあるかはさておき、数字上は昇格の可能性がまだある。その可能性を途切れさせないためにも選手たちは目の前の一戦に集中し、それを体現した。そんな彼らに少しでも多くのパワーを届けよう。僕らの声を届けよう。

 

 

試合運営サポートは海星高校サッカー部!

今節の試合運営サポートは海星高校サッカー部Aチームのみなさんが務めてくれました!前日には高校サッカー選手権・県予選を闘い見事勝利!その疲れも見せずに頑張ってくれました。

Aチームのメンバーにはヴィアティン三重U15出身の選手が4人おり、運営サポートの要領を心得ていたこともあってとてもたのもしい活躍ぶりでした!このあとの選手権予選も頑張ってください!

 

フォトギャラリー①

フォトギャラリー②

公式記録

2022 JFL第22節 10/19 水 vs ヴェルスパ大分

  • 第24回 日本フットボールリーグ 第22節(代替試合)
  • 試合日程:2022年10月18日(水)アウェイ
  • 対戦相手:ヴェルスパ大分
  • 試合会場:昭和電サA
  • 開始時間:18:00キックオフ