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前半シュートゼロ、後半に生まれ変わって青森に逆転勝利!

2020年11月01日 

「生まれ変わって」とは言いすぎかもしれない。しかし後半の勢い、同点弾を決めたあとの伸び伸び、活き活きとしたプレーぶりは前半とはまるで違うチームのようだった。何かが吹っ切れた?そう感じさせた後半の45分。次節以降への可能性を感じる逆転勝利は勝点3以上の何かを手にしたターニングポイントになったようにも感じられた。アウェー青森でひとつ上の順位で、同じく百年構想クラブのラインメール青森に逆転勝利、今季4勝目を飾った。

ラインメール青森 1-2 ヴィアティン三重
(前半1-0・後半0-2)

  • 43分:ラインメール青森・菊池大樹⑮
  • 47分:ヴィアティン三重・古川大悟⑨
  • 67分:ヴィアティン三重・塩谷仁⑦

試合終了後・上野監督コメント

VTM:今日の試合を振り返って下さい。

上野監督:前半に1失点したのですが、後半みんながよく頑張ってくれて逆転できたことが本当に良かったと思います。そして今日は遠く青森までサポーターのみなさんが来て下さって、本当に嬉しかったです。人数は少なくてもここまで来てくださったみなさんに感謝したいと思います。

プレーについてですが、前半丁寧にやっていて危ない場面がありました。後半はもう少し押し込んでやっていこうと話しまして、前にボールを早めに入れていきました。それがコーナーキックに繋がったり、ゴールに繋がったのだと思います。途中から出た坂井もよくやってくれまして、彼が右サイドから切り込んだところでコーナーキックを取って得点に繋げることができましたし、2点目のアシストもしてくれました。本当によくやってくれたと思います。

VTM:前半はカウンターから失点しましたが、後半に入って選手たちの距離感や動きが見違えるように良くなりました。ハーフタイムには具体的にどんなお話をされましたか?

上野監督:前半丁寧にやっていたのは良かったんですが、相手がブロックを作ってカウンターを狙っていたのはわかっていました。しかしコーナーキックからカウンターを受けて失点してしまいました。ですので後半は後ろで繋ぐのではなく、リスクを犯しても構わないので早めにボールを入れていこうと、そして前の方で起点を作って、前へ前へ運ぶよう指示しました。

VTM:北野選手がMFで先発でしたが、どのような狙いがあったのでしょうか?

上野監督:北野はあのポジションも慣れています。昨シーズン、天皇杯で湘南とやった時もあのポジションでした。チーム全体としても北野があそこにいるのはやりやすいと思っています。今回はシステムを少し変えたこともありましたし、まだ北野と池田直樹とのコンビネーションが慣れていないところもありましたので上手くいかないところもありました。でも北野が前半に頑張ってくれたので後半の坂井に繋げることができました。よくやってくれたと思います。

VTM:野垣内選手、佐藤洸一選手、坂井選手、北野選手とベテランの働きが大きかったように感じました。そのあたりはいかがでしょうか?

上野監督:野垣内はチームを鼓舞してくれて、後ろから声をだして励まして、彼は本当に良くチームをまとめてくれています。佐藤洸一もコンディションがまだ100%ではないですが、もっと良くなれば彼のパフォーマンスを発揮してくれると思っています。

VTM:残り4試合、そして次はホームでの三重ダービーです。サポーターのみなさんにメッセージをお願いします。

上野監督:絶対に負けられない試合ですし、天皇杯代表決定戦で負けていますから借りも返したいです。鈴鹿には絶対に負けたくありませんので、最善の準備をして鈴鹿戦に臨みたいと思います。

ラインメール青森・望月達也監督 試合後コメント

記者:試合全体を振り返ってください。

望月監督:共に昇格を狙うチーム同士のせめぎあいといいましょうか…。前半は選手たちが組織の守備を徹底してくれましたのでほぼパーフェクトに近い状態で終えることができました。後半はロングボールを入れてくることはある程度予測はしていましたが、序盤のセットプレーは少しマークのズレもあったとは言え、そこはヴィアティンさんの素晴らしいプレーだったと感じています。1-1の振り出しに戻ってから少し中盤でセカンドボールを拾える回数が減り始め、そこで入れ替わって今までになかった場面というか、仕掛けられる場面での対応に少し慌てが出たかなとというところでの2失点目だったと思います。実際のゲームではそういうことがあるので、最後の方であったチャンスを冷静にものにしなければならないし、できれば序盤に1度か2度、そういう場面で決められていれば流れは変わったのかなと感じています。あくまでもタラレバですが。

前半にヴィアティンさんにほとんどチャンスを作られなかったという点はとても良かったですが、そこから追加点を取れない、最後の詰めの甘さ、守備の甘さ、1試合の中ではそういったのは必ず出てきますので、そこをどのように対処するのかが重要だと思います。負けたことはとても悔しいですし、応援に来てくれた皆さんに勝ちを届けたかったですので非常に残念です。

VTM:ヴィアティン三重の特徴、対策についてはどんな準備をされましたか?

望月監督:サイド攻撃はコンビネーションのパターンがいくつかありますし、少しプレッシャーが弱くなったら真ん中での縦パス、浮かせたボールも含めて佐藤選手や古川選手に入れながら全体が押し上げてくる。そしてまたそこからのコンビネーションもある。両サイドの中盤、塩谷選手が中に潜ったりして、今日はそれで2点目をやられましたが、もともと彼はジュビロでやっていて知っていますし、ボランチの森主選手は私がエスパルスにいたころに指導していた選手でもありますのでよく知っています。技術的にもしっかりしているという印象です。ミーティングでも話したのですが、順位や勝点ということを抜きにして「侮れないチーム」だと思って臨みました。昨年の対戦もそうでしたが、1点差のせめぎあいになることを選手たちもわかっていましたので、そういう意味では後半にヴィアティンさんの良さを出されてしまったかなと感じています。そこが自分たちのまだ未熟な部分だと思います。

記者:後半は特に相手のプレスが激しきなったところで焦りが出てしまったりがあったと思いますが、後半の内容はどのように受け止めていますか。

望月監督:焦りというよりも、我々はそれでも自分たちのポリシーといいますか、信念として少しでもスキがあれば中に入れて、縦に入れてと、失うところまで含めて自分たちの戦術ですので、そこは哲学としては変えられない。変えられないといいますか、それを貫く姿勢を持たないとチームは変わりません。外でボールを回すというのは少し上手くなればすぐできるのですが、信念を貫く目的というのはゴールを目指すところですので、その部分の精度はもっと高めなくてはいけないですし、今日はそこでボールを失って失点したり、そのあとの慌てもありましたが、そこの精度があがって行けばチャンスを増やすことができるようなサッカーになっていくと思います。

記者:残り4試合となりましたが最後に意気込みを聞かせてください。

望月監督:意気込みは1試合目から15試合全て変わりません。結果を出すことが一番の目標であり大切なことではあるのですが、ただその場だけ勝って、上にあがってと、その先で求められるのはクオリティですので、だからこそこれまで自分たちの中になかったサッカーの本質を少しずつ選手たちが表現してくれている中でミスでの負けだったりというのは、次に進めるためのミス・敗戦だと思います。もちろん悔しいですが結果が出ないことで責任を取るのは私だけで十分ですから、そこはクラブが判断することだと思います。自分を始めスタッフ含めてみんなの考え方は変わらないので、貫いていきます。ただそこで結果がでないのはどこかで漏れが起こっている可能性がありますし、みんながその姿勢で臨めているのかとクラブ全体で問われるところじゃないかと思います。

前半・チャンスを作れずシュートゼロ、カウンターで先制を許す

13位のラインメール青森、14位のヴィアティン三重、共にJ3昇格を目指す百年構想クラブ同士、負けられない想いは同じ。試合開始から前線にボールを運ぶことができないヴィアティン三重、ディフェンスラインでの横パスが目立ち、サイドからボールを運ぶもパスが繋がらずチャンスを作れない。前半終了間際の43分、ヴィアティン三重のコーナーキック。クリアされたボールを一気に運ばれカウンターで失点、良い場面がないまま前半終了。

後半・早々に古川の同点弾!坂井のアシストから塩谷の逆転弾!

北野純也⑩に変わって坂井将吾⑥を投入、後半開始早々に右サイドから切り込む坂井、コーナーキックを得る。キッカーは前節に怪我から復帰した井上丈㉜。左足から放たれたボールは古川大悟⑨の頭にドンピシャ、開始2分で同点に追いつく。

古川のゴールで息を吹き返したヴィアティン三重。坂井が右に左に縦横無尽に駆け回り流れを変える。早めに前線にボールを入れ、佐藤洸一⑱・古川大悟⑨が落として坂井や西村仁志㉓がセカンドボールを拾う。すぐにサイドにはたいてチャンスを作る。流れは完全にヴィアティンへ。67分、左サイドから中央に切り込んだ塩谷が粘って右サイドの坂井へ出す。ゴール前に詰める塩谷を待って坂井から絶妙のクロス、見事逆転ゴールを奪った。

その後も何度も相手ゴールに迫る場面を見せるがゴールに嫌われ追加点ならず。終盤に何度か押し込まれるがGK森建太が落ち着いてキャッチ。追加点を許さない。そして4分のアディショナルタイムが経過してホイッスル。見事逆転勝利を飾った!

試合を終えた選手たちは笑顔と安堵の表情。後半の展開とゴールシーンはこの先の自信にも繋がる素晴らしいものだった。前半の停滞ぶりが嘘のような後半の闘いぶり。冒頭にも書いたが、何かが吹っ切れたかのようだった。この勢いで残り4試合、4連勝!と言いたいところではあるが、ひとつひとつ勝ちを積み重ねるのみ。そして次節はホーム・アサスタでの三重ダービー。

試合後会見の最後を締めくくった上野監督の強い言葉と表情。今日の試合で手にした自信を持って臨めば、必ず良い結果に繋がると信じて三重ダービーに臨もう。気負いすぎること無く、三重の誇りと、強い気持ちを胸に。

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