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ドラマは終わらない、2位ソニー仙台FCに劇的勝利!

2020年11月15日 

ドラマティックすぎるリーグ終盤戦。負ければJリーグ昇格の目標がほぼ潰える今季13試合目の闘い。背水の陣でアウェー仙台に乗り込んだオレンジの戦士たちは、今季ベストゲームと言えるほどの闘いぶりで2位ソニー仙台FCに勝利し勝点3を獲得、勝点合計を20に伸ばして順位は7位に上がった。

ソニー仙台FC 0-1 ヴィアティン三重
(前半0-0・後半0-1)

  • 78分:ヴィアティン三重・古川大悟⑨

試合終了後・上野監督コメント

VTM:今日の試合を振り返って下さい。

上野監督:選手たちは非常によく頑張ってくれたと思います。球際が非常に強いソニーさんを相手に前半からセカンドボールの取り合いにも勝っていましたし、自分たちのペースに持っていくことが出来たと思います。何度も得点のチャンスがあったのですが、なかなか取らせてもらえませんでした。前半に得点することができればもう少し良い展開で行けたかもしれませんが、ソニーさんは首位争いをしているチームですので、最後まで全員が身体を張って闘ってくれました。最後には坂井が大悟に良いパスを出してくれて良いゴールが生まれました。兄弟対決で見事にゴールを決めて本人はとても嬉しいことと思います。本当によく決めてくれたと思います。

VTM:ここ数試合、途中交代で出場している坂井選手が非常に効果的な動きをしてます。坂井選手の特徴や良い部分はどんなところでしょうか?

上野監督:坂井はスペースへの飛び出しが非常に良いんです。何本も飛び出す場面があったと思いますが、彼はそういった場面でとても落ち着いているので精度の高いパスやシュートを打つことができる。精度の高いプレーからゴールを決めたりアシストをしたり。前節も今日も良いアシストをして勝利に貢献してくれました。

VTM:強豪ソニーさんを相手にして、終盤には相手がフラフラになるぐらいプレッシャーをかけ続けて勝ち切りました。リーグ終盤にきてこれだけの闘志や気迫を見せられているのはどんな要因がありますか?

上野監督:今日もたくさんの人が応援してくださって後押ししてくれました。その後押しを受けて試合を重ねる度にチャンスが拡がってきていることに選手全員がやりがいをもってプレーしてくれています。それがとても大きいと思います。やればやるだけ希望と可能性が拡がって来ているというところも選手たちを後押ししているんだと思います。

VTM:非常にドラマティックな展開になってきています。今日は次節対戦するいわきFCさんも勝利し、勝点20同士での直接対決となります。次節に向けての意気込みを聞かせてください。

上野監督:そうでしたか。三重に戻って一週間良い準備をしていわき戦に臨みたいと思います。最善を尽くします。

前半・気迫と気迫のぶつかり合い。ゴールはないもののヴィアティンペースで展開。

序盤から両チームともに前線から強烈なプレスを掛け合う展開。佐藤洸一⑱には2〜3人の人数をかけて完全に抑えにかかる。ヴィアティン三重の選手たちも動きは良く、フィジカルで勝るソニーの選手を相手にセカンドボールをタイミング良く回収、そこから両サイドに展開しチャンスを作る。

得意のセットプレーからもチャンスメイク。センターバック大竹陸②がヘッドで合わせるも相手GKの正面、ゴールならず。スコアレスで後半へ。

後半・何度かのピンチを凌いで78分に生まれた劇的ゴール

後半もヴィアティンペースで試合は進む。しかしわずかなズレからカウンターを仕掛けられる場面が何度か訪れる。ゴール前に迫る相手を野垣内⑰・大竹②がしっかりと抑える。このゲーム最大のピンチはここ数戦で安定したセービングを見せるGK・森建太がナイスセーブで凌ぐ。

56分・佐藤洸一⑱に替えて坂井将吾⑥を投入。それまでポストプレーで身体を張り続けた佐藤洸一との違いを十分に発揮する。裏への飛び出し、少し下がってパスを受けてサイドに展開、前線からのプレス。佐藤洸一を抑え続けて疲弊した相手DF陣を翻弄する。佐藤洸一と坂井将吾、全く異なる特徴を持った二人のコントラストが際立つ。

そして迎えた78分・自陣での相手横パスを森主麗司⑤がインターセプト。そこから前の坂井に預け一気にカウンターを仕掛ける。全速力で右から駆け上がった森主、左前線に開いた古川大悟⑨、相手DFに的を絞らせない坂井のドリブル。ワンテンポ遅らせるステップを入れたところで左の古川にスルーパス、フリーで受けた古川が角度のないところから見事に振り抜きゴールネットに突き刺した。

ソニー仙台FCのGKは古川大悟の兄・古川裕貴選手。兄が予測した逆を狙ったシュートを決めた古川大悟、喜びを爆発させる。

残り10分余り、ソニー仙台FCの猛攻。しかし冷静さと集中力を欠かないヴィアティンの選手たち。全員が無尽蔵のスタミナでプレッシャーをかけ続け、相手を自由にさせない。時間が経過し焦る相手選手たち。焦ること無く落ち着いて対処するヴィアティンの選手たち。そして90分が過ぎタイムアップ、絶対に負けられない闘いに無失点で勝利。内容的にもチームが目指してきたサッカーを90分間徹底できた充実したものだった。

ドラマはまだ終わらない。ここまで苦しんだ全ての試合がこのドラマに繋がってきた。そして誰一人諦めることなく走り、闘い続けた結果だと言える。しかしまだ何も手にしていない。勝ったその瞬間から次の一戦に向けた準備が始まっている。ただ、今日の勝利は自分たちのサッカーが結果に繋がるという揺るぎない手応えになったはずだ。

試合を終えた選手たちの表情は次に向かう自信と希望の笑顔だと信じて次の闘いに臨もう。

あと2つ、一戦必勝。

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